アメックスのセンチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)のお得な特典を解説
アメックスのファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)という特典をご存知でしょうか。
FHRはアメックスプラチナ会員、アメックスセンチュリオン会員共通のカード特典であり、一部の対象ホテルにてお得な料金+優待特典を受けることができるサービスです。
FHRも十分お得な特典ですが、実はアメックスセンチュリオン会員限定でセンチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)というワンランク上のサービスが存在しています。
この記事ではCFHRでどういった優待特典を受けることができるのか、そしてそもそもFHRは本当にお得なのかを検証し、ご紹介していきたいと思います。
目次
ファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)とは
FHRは世界900ヶ所以上のホテルで優待特典が受けられるアメックスプラチナ・センチュリオン会員向けサービスです。
FHR特典
FHRの基本特典はこのようになっています。
- チェックイン時の空室状況により、12:00よりチェックイン
- チェックイン時の空室状況により、お部屋をアップグレード
- ご滞在中の朝食をサービス(2名様まで)
- 客室内のWi-Fi 無料
- チェックアウト時間の延長(16:00 まで)
- ホテルのオリジナル特典
アーリーチェックインやレイトチェックアウト、ルームアップグレードの3点は部屋の空き状況によります。部屋が空いていない場合は特典を受けることはできません。
最後のオリジナル特典はホテルによって異なりますが、100ドルのルームクレジットとしているところがほとんどです。
FHRって本当にお得なの?
10年近くアメックスカードをメインで使っているのでFHRの存在は知っていました。
しかし、この記事を書いている2019年5月時点まで、一度もFHRを利用してことはありません。
その理由ですが
「FHRって本当にお得なの?」
と思っており、更に個人手配の旅行は面倒で、いつも旅行代理店を通したツアーばかり利用していました。
最近になってようやく個人で飛行機やホテルを予約するようになり、FHRも使ってみようと思い始めた次第です。
ただ、実際は本当にお得なのかどうか、この記事を書くために調べてみました。
結論から言うと、最安値となるホテル公式サイト予約よりもFHR予約の方が更にお得となることがわかりました。
ホテル公式サイトとFHRはどっちがお得?
いくつかのホテルで公式サイト予約とFHR予約を比較してみました。
お盆期間や年末年始、その他の繁盛期だと料金も大きく変わってきそうなので何もなさそうな日程で比較しています。
大人:2名
日付:9月1日~2日の1泊
部屋:最安値の部屋
ザ・リッツ・カールトン東京
FHRは大人2名分の朝食が付いてくるので、公式サイトの予約も朝食付きプランを比較対象とします。
マリオットの公式サイト予約
マリオット公式サイト予約料金:112,125円(税込み)
FHRの予約
FHR予約料金:106,888円(税込み)
アメックスFHR予約がお得
料金面だけ見ても、FHRの方が安く泊まれるという結果になりました。
更にFHRの場合は100ドルのルームクレジットが付与されるので断然お得なります。
部屋の空き状況によるアーリーチェックイン、レイトチェックアウト、ルームアップグレードですが、アメックスプラチナ会員であればマリオットのゴールドエリートとなるため、FHR予約も公式予約も大差はありません。
ただ、FHRの方がレイトチェックアウトが16:00まで可能なので若干優れています。
ちなみにマリオット公式サイト経由で朝食なしプランの料金も載せておきますが
マリオット公式朝食無し料金:104,758円(税込み)
となり、FHRと大きな差はありませんでした。
普段、朝食は食べないので素泊まりでもいいという人は公式サイト予約でもいいかもしれません。その方が若干安く泊まれます。
ただ、朝食無料を差し引いたとしても、100ドルのルームクレジットを含めて考えればFHR予約の方が断然お得ということになります。
ザ・リッツ・カールトン ミレニア シンガポール
リッツカールトン東京と同じく、FHRは大人2名分の朝食が付いてくるので、公式サイトの予約も朝食付きプランを比較対象とします。
マリオットの公式サイト予約
マリオット公式サイト予約料金:682.66SGD=約54,249円(税込み)
FHRの予約
FHR予約料金:47,747円(税込み)
アメックスFHR予約がお得
シンガポールのリッツカールトンの比較でも、FHR予約が断然お得という結果になりました。
ちなみにマリオット公式サイトでは、事前払い・キャンセル変更不可も選択することができ、朝食なしの最安値プランはこちらとなります。
マリオット公式朝食無し料金:540.24SGD=約42,932円(税込み)
朝食は不要、キャンセルも変更も一切考えていないということであれば公式サイトの方が料金自体は安いですが、それでもやはり100ドル分(USD)のルームクレジットが付くFHRの方がトータルでは安くなります。
コンラッド大阪
マリオットグループのリッツカールトンだけの比較では検証不足かもしれないので、ヒルトングループのコンラッドでも比べてみます。
コンラッドも本来であれば朝食付きのプランで比較すべきかもしれませんが、アメックスプラチナ会員であればヒルトンオナーズのゴールドステータスとなり、どの部屋でも朝食が無料となります。(ヒルトンオナーズのゴールドステータスを得るには、事前にアメックス会員ページからホテルメンバーシップ申請が必要)
従って、公式サイト予約は朝食なしのプランで比較するのが現実的だと思うのでそちらで比べてみます。
ヒルトンの公式サイト予約
ヒルトン公式サイト予約料金:52,645円(税込み)
FHRの予約
FHR予約料金:56,490円(税込み)
アメックスFHR予約がお得
料金だけで見ればヒルトン公式サイトの方が安く泊まることができます。
ただ、やはりホテル特典まで考慮するとFHRの方がお得となります。
コンラッド大阪の場合、FHRホテル特典で付与されるルームクレジットは125ドルとなり、実質45,000円以下の料金と言えます。
部屋の空き状況によるアーリーチェックイン、レイトチェックアウト、ルームアップグレードですが、マリオットと同じく大きな差はないだろうと考えます。(レイトチェックアウトのみFHRの方がやや優れている)
コンラッドもリッツカールトン同様、FHRの方が実質的な料金で見るとお得であることは確かです。
コンラッド モルディブ ランガリ アイランド
コンラッドの海外ホテルも比較してみます。
コンラッドモルディブで比べてみました。
ヒルトンの公式サイト予約
コンラッド公式サイト予約料金:735.31USD=約80,365円(税込み)
FHRの予約
FHR予約料金:84,687円(税込み)
アメックスFHR予約がお得
料金的には4,000円くらいヒルトン公式サイトの方が安いです。
FHRのホテル特典ですが、コンラッドモルディブの場合はルームクレジットではなく、滞在中1回ランチまたはご夕食をサービスとなっています。
モルディブのレストランランチ、またはディナー2名分なので10,000円以上の価値はありそうですが…具体的な料金がわからないので価格面は同程度と判断します。
ただ、コンラッドモルディブの場合、ヒルトンオナーズ特典が適用されないという情報もあるのでルームアップグレードなどは期待できません。
その点はFHRはルームアップグレードやレイトチェックアウトが明記されているので、部屋に空きがあれば期待はできると思います。
これら全ての面を考慮し比較すると、やはりFHR予約がお得になると判断できるのではないでしょうか。
ホテル公式サイトとFHRの予約比較まとめ
マリオットグループホテル、ヒルトングループホテル、国外と海外、4つのホテルを比較してみましたが、FHRの方がお得に泊まれるということがわかりました。
おそらくですがマンダリンオリエンタルやシャングリラといったその他ホテルグループもFHR予約の方が優れているという結果になると思います。
ここまでの検証だけでも、アメックスプラチナカードを保有しているのであればFHRを利用しない手はないと言えます。
FHRとホテルステータス特典の併用は可能?
マリオットやヒルトンをよく利用する方であればFHR利用でポイント還元や宿泊実績が付くのかどうかも気になる部分かと思います。
FHR予約であってもホテル特典、ポイント還元、宿泊実績付与、全て適用となるので心配は無用です。
FHR予約を行う場合、途中でホテル・メンバーシップ・ナンバーという入力項目が出てきます。
ここでマリオットボンヴォイやヒルトンオナーズの会員番号を入力すれば、ホテルメンバーシップに紐づけられます。
※電話予約の場合はアメックスのコンシェルジュに会員番号を伝えれば紐づけてもらえます。
例えばマリオットプラチナ会員がFHR予約でリッツカールトンに泊まった場合、FHR特典+マリオットプラチナ特典が併用となり、ポイントも貯まりますし、宿泊実績も積めるということになります。
FHR予約でリッツカールトン・バリを予約してみました。
マリオット公式サイトの予約確認ページにも予約状況が反映されており、「American Expressファインホテル&リゾート」と文言も確認できます。
希望したレイトチェックアウトも「対応中」となっています。
センチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)とは
アメックスプラチナ会員が利用できるファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)の説明、検証だけでもだいぶ長くなってしまいました。前置きが長くすみません。
ここからが当記事の本題。
アメックスセンチュリオン会員だけが利用できるセンチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)を説明していきます。
ちなみに「CFHR」という略称はググっても出てきません。FHRだと一発でファイン・ホテル・アンド・リゾートが出てきますが、CFHRは自分で勝手に略しました。
Fine hotel and resort = FHR
なら
Centurion Fine hotel and resort = CFHR
でいいかなと思ったからです。
CFHRで検索する人はいないと思うので定着はしなそうですが…。
話を戻すと、CFHRは冒頭で少し説明した通り、通常のFHR特典に加え、一部ホテルのみCFHR特典が追加されるというサービスです。
CFHR対象ホテル
CFHRの対象ホテルはこちら
- アマン
- ザ・ペニンシュラホテルズ
- セントレジス ホテル&リゾーツ
- ベルモンド
- マンダリン オリエンタル ホテル グループ
- オトカーコレクション
- ローズウッド・ホテル&リゾーツ
- ウォルドーフ・アストリア・ホテル&リゾーツ
これらのホテルはFHRの対象にもなっていると思いますが、アメックスセンチュリオン会員の場合、更に上乗せ特典が得られるという仕組みです。
CFHR特典の一例
CFHRの基本特典は
- ご予約時の空室状況により、お部屋をアップグレード
- 2連泊以上の場合、館内レストランまたはスパトリートメントのご利用代金より100米ドルまたは200米ドル相当オフ
この2つとなっています。
特徴としてはCFHRの場合、ルームアップグレードがチェックインのタイミングではなく予約時点で確約されるということです。
1ランクのみのアップグレードですが、予約する部屋によっては凄くお得となる場合があるかもしれません。
2つ目の特典、100米ドルまたは200米ドル相当オフというのはホテルや国によって0(付与なし)or100米ドルor200米ドルと異なっています。
特典はコンシェルジュデスクに聞かないとわからないと思っていたのですが、2018年に送られてきたセンチュリオン会員向けFHR本に載っていたので一例をご紹介します。
この本にCFHR特典も載っていました。
英語のみ、本をスマホで撮ったので多少見難いです。
アマン東京
アマン東京のCFHR特典は
- 2泊以上の宿泊で200ドルのルームクレジット
となります。
赤枠部分ですが、その上に書いてある100ドルのルームクレジットは通常FHR特典です。
従って、アメックスセンチュリオン会員がコンシェルジュを通してアマン東京に2泊した場合、
100ドル+200ドル = 300ドルのルームクレジット
日本円で30,000円超をレストランやスパで使えるということになります。
マンダリン オリエンタル シンガポール
マンダリンオリエンタルシンガポールのCFHR特典は
- 2泊以上の宿泊で200ドルのルームクレジット
となります。アマン東京と同じです。
マンダリンオリエンタルシンガポールの場合、通常のFHR特典はランチorディナー1回無料です。ルームクレジット付与はありません。
アメックスセンチュリオン会員であり、尚且2泊以上の予約に限り200ドルのルームクレジットが付与されるということになります。
従って、アメックスセンチュリオン会員がコンシェルジュを通してマンダリンオリエンタルシンガポールに2泊した場合、
ランチorディナー1回無料 + 200ドルのルームクレジット
これが特典として付いてきます。
CFHR対象ホテルのセントレジス・バリを実際に予約してみた
セントレジス・バリに泊まる予定があったので、せっかくですしCFHR予約を利用してみました。
セントレジスはマリオットグループであり、CFHRの対象ホテルとなっています。
セントレジス・バリのCFHR特典は
- 2泊以上の宿泊で200ドルのルームクレジット
となっています。
FHR特典だけだと50分間のスパ(大人2名)だけだったので、スパを利用しない人にとってはあまり意味のない特典でした。
CFHR特典によって200ドルのルームクレジットがもらえるとなると断然お得となります。
実際に予約したところ、すぐにマリオットボンヴォイの予約確認ページに反映されました。
CFHRの場合、予約時点で1ランクのルームアップグレードが保証されると言われましたが、このページでは確認できませんでした。
ただ、一応CFHR予約であることがわかるように「American Express Centurion Promo」と文言は確認できました。
アメックスのセンチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)まとめ
センチュリオン・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(CFHR)について紹介するはずでしたが、大半の内容がファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)の紹介とお得かどうかの検証となってしまいました。
ただ、FHRがお得なことは上記内容からも証明されましたし、CFHRで更に特典がプラスとなるようなので、今後は積極的にこのサービスを利用していこうと思っています。
- FHRはホテル公式サイト予約よりもお得
- FHR予約でもホテルのポイントが付与され宿泊実績も積める
- CFHRとはアメックスセンチュリオン会員限定のホテルプログラム
- CFHR特典とはFHR特典にプラスで付与される(大半が2泊以上の宿泊で200ドルのルームクレジット)
FHRはアメックスプラチナ会員から使えるサービスです。
自分はアメックスプラチナ会員の時には一度も使ったことがありませんでしたが、実は最もお得なホテル予約ルートだとわかりました。もっと上手く利用しておけば良かったです。
FHR対象ホテルに宿泊予定の人はぜひ一度、料金を他サイトと比較してみてください。デメリットはほぼないサービスだと思います。